金曜日, 11月 21, 2008

5大遊郭の夢の跡『麻吉旅館』by正色

どうも。どちらかと言うとB級スポットが気になる正色です。でもその中には、きらりと光る逸品が時には隠れているんですねえ。そんなものをこのサイトで見つけられれば、最コー! よろしく。

老舗割烹の「玉家」いいですねえ、Bですねえ。ではこちとらは『麻吉旅館』をPR。

伊勢神宮、何度行ってもあの宸とした雰囲気はいいもの。超A級のスポットですが、昔のお伊勢参りは物見遊山であったことも確か。神様に手を合わせて身を清めると、男どもは俗世へ戻って、旅の恥はかきすて。そうした憎めない者どもを受け入れた色町がお宮の裏には、で〜んとあったそうな。江戸の吉原、京の島原、大阪新町、長崎丸山、そして「伊勢の古市」。
いまでこそ古市街区はふつうの住宅街になっていますが、あるんですねえ、残っているんですねえ、1軒だけ。江戸の風情を残した、元料亭『麻吉』。「東海道中膝栗毛」にも登場するらしいから、江戸の中期にはすでに遊郭の中の料理屋として有名だったとか。旅の埃を落とし、美味しい伊勢湾の幸を食べ、芸者をあげてどんちゃん騒ぎ。をしたんだなあ、という部屋に、いまは泊まることができるのです。

「名月・雪香之間」は、明治の政治家尾崎行雄が書斎に使ったお気に入りの部屋。また、江戸の頃から使われた器など什器や布団など、当時の文化を忍ばせる調度品が見られる「資料館」も併設されている(使い切れない部屋や廊下を転用しているだけ、と見えたけど、、)。けっして見て感動する代物じゃないのに展示してあるトコなんざあ、まさしくB級! 写真ではわかりにくいけど、石段の一番奥に「麻吉」の看板、そこが玄関で、下から数えると4階に当たる。という造りも必見。渡り廊下の下を、いまは、芸者ならぬ小学生が登校していく!

まあ今では寂れた感は否めないけど、現役でちゃんと営業しているのは立派! 使ってあげないと、いつ貴重な文化遺産が潰れるかわからない。伊勢に行ったら、リゾートホテルなんぞに流れないで、聞こえてきそうな三味線の空耳でも聞きながら、ビンテージ旅館の粋を楽しもう!
麻吉旅館:Tel:0596-22-4101
発掘度:★★
商品力:♥ 食事も特に。部屋も期待しないで! でも伊勢の歴史を味わえる逸品!

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